【監査概要書とは】記載内容・提出先・提出期限をわかりやすく解説

監査概要書っていう書類があるらしいね。『概要』っていうくらいだから……、ざっくり書けばいいか!

そんなふうにも思えるけど、ざっくり書けばいいというわけじゃないよ。

名は体をあらわ……してない!

金融商品取引法に基づく監査証明を行った公認会計士または監査法人には、監査概要書の提出が求められます。
この記事では、公認会計士 のそのそ が、監査概要書とはどのような書類なのか、わかりやすく説明します。

この記事で学べること
  • 監査概要書とはどのような書類か
  • 監査概要書の主な記載内容や提出先・提出期限
目次

監査概要書とは

監査概要書は、金融商品取引法に基づく監査証明を行った公認会計士または監査法人が、その監査に関する事項の概要を記載し、財務局長等に提出する書類です。
根拠となるのは、「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」第5条です。同条では、監査に従事した者や監査日数その他の監査に関する事項の概要を記載した書類として、監査概要書を提出することが求められています。

『監査概要書』という名前からすると、監査報告書の内容を簡単にまとめた書類のようにも思えるけど……。

監査概要書は、監査報告書とは目的も内容も異なる書類だよ!

監査概要書は、どのような体制で、どのような監査を行い、監査の過程でどのような重要事項があったのかなど、監査業務そのものの概要を財務局等に報告するための書類です。
※なお、日本公認会計士協会の規則に基づき、監査概要書の写しを同協会にも提出します。

監査概要書には何が書かれている?

監査概要書の記載内容は、大きく「監査人等の概況」と「監査の実施状況等」に分かれています。

「監査人等の概況」では、たとえば、次のような事項を記載します。

  • 監査責任者等の氏名
  • 補助者の人数
  • 監査人等の異動状況
  • 監査報酬等の額
  • 品質管理や審査の状況

一方、「監査の実施状況等」では、監査の実施状況や監査の結果などについて、より具体的な事項を記載します。
たとえば、監査に従事した人数や監査日数・監査時間のほか、監査計画や監査手続の実施において特に考慮した重要な事項、重要な不正・違法行為への対処、監査意見、継続企業の前提に関する事項、監査上の主要な検討事項などです。

監査時間も?……『概要』というわりには、けっこう細かいことまで書かなくちゃいけないんだね。

監査概要書は、誰が、どのくらい監査に従事し、監査の過程でどのような重要事項があったのかといった、監査業務の具体的な情報を記載するものなんだよ。

財務諸表に対する監査人の意見を示す監査報告書とは、性質がまったく異なる書類なんだね。

そうだよ。
監査概要書は、監査の実施体制や実施状況、重要事項、監査結果など、監査業務そのものの概要を“財務局等に”報告するための書類だということを押さえておこう!

監査概要書の提出期限とその他のポイント

監査概要書の提出期限は、監査報告書の作成日の翌月末日です。

監査報告書を出し終わったからといって、うっかり忘れないようにしなくちゃ!

ちなみに、会計士試験の短答式試験では、期間を入れ替えた問題が出題されることがあるよ。注意しよう!

また、監査に関する概要書は、年度監査についての「監査概要書」だけではありません。。中間監査については「中間監査概要書」、期中レビューについては「期中レビュー概要書」があり、それぞれ所定の様式で提出します。

なお、内部統制監査については、別に「内部統制監査概要書」を作成するわけではありません。内部統制監査の従事者や監査日数などの事項は、年度監査の監査概要書にあわせて記載します。

財務諸表監査とは別に、内部統制監査について監査概要書を作成するわけではないんだね。

◆まとめ◆

• 監査概要書は、監査業務の概要を財務局等に報告するための書類である。監査人の状況、監査時間、重要事項、監査結果などを記載する。
• 提出期限は、監査報告書の作成日の翌月末日。
• 内部統制監査については、別の概要書を作成せず、年度監査の監査概要書にあわせて記載する。

概要書だから、提出期限もだいたいでいいのかと思ったけど……。

そこは概要じゃないね。残念ながら。

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